少子化社会対策大綱は、長期的な少子化対策の方向を示してきた重要な政府方針です。保育士試験の社会福祉では、根拠法や策定年に加え、保育に特化した計画や現在のこども大綱との違いが問われます。独学で勉強しやすいよう、過去問の論点を踏まえて施策の流れを整理します。
少子化社会対策大綱とは?
少子化社会対策大綱は、少子化社会対策基本法に基づき、政府が少子化対策を総合的・長期的に進めるために定めていた指針です。2004年、2010年、2015年、2020年の計4回策定され、第4次大綱は「希望出生率1.8」を基本目標に、雇用、仕事と子育ての両立、経済的支援、母子保健、地域支援などを幅広く扱いました。2023年12月のこども大綱決定に伴い廃止され、現在はこども大綱の少子化対策部分がその役割を担います。
大綱の時系列は、2004年の第1次、2010年の第2次、2015年の第3次、2020年の第4次、2023年のこども大綱への一元化という順序です。
| 法律・施策 | 時期 | 位置づけ・主な違い |
|---|---|---|
| 少子化社会対策基本法 | 2003年施行 | 大綱の策定義務や国・地方公共団体などの責務を定める根拠法 |
| 少子化社会対策大綱 | 2004~2023年 | 少子化対策全体の中長期的な指針。第4次まで策定された |
| 新子育て安心プラン | 2021~2024年度 | 待機児童の解消に向け、保育の受け皿整備や保育士確保に重点を置いた実施プラン |
| こども未来戦略 | 2023年閣議決定 | 経済支援や全世帯への子育て支援、共働き・共育てなどを加速化する戦略 |
| こども大綱 | 2023年閣議決定 | こども基本法に基づく現在の総合的な基本方針。従来の少子化社会対策大綱などを一元化 |
保育士試験で覚えるポイント
令和5年 保育士試験(後期)問題 社会福祉 問17では、第3次「少子化社会対策大綱」に男性の育児休業取得率13%などの数値目標が定められたことと、子育て支援施策の年代順が問われました。第3次は2015年、第4次は2020年と覚えましょう。さらに、2023年のこども大綱決定により従来の大綱が廃止・一元化された点も、現在の制度を理解するうえで重要です。
少子化社会対策大綱の○×クイズ
問題
少子化社会対策大綱は、保育所の待機児童解消だけを目的として策定された期間限定の実施計画である。○か×か。
解答を見る
解答
×
解説
少子化社会対策大綱は、雇用、結婚、妊娠・出産、子育て、地域支援などを含む総合的・長期的な指針でした。保育の受け皿整備に重点を置いた計画は、新子育て安心プランです。
関連用語
大綱の根拠となる「少子化社会対策基本法」、少子化対策を集中的に強化する「こども未来戦略」、現在の総合的な基本方針である「こども大綱」を併せて確認すると、制度の変化と役割の違いがつかみやすくなります。

