包括的支援体制は、保育士試験の社会福祉分野で、地域福祉や社会福祉法と関連して押さえたい用語です。
独学で勉強する際は、分野ごとに分かれた支援を、地域で横断的につなぐ仕組みとして理解しましょう。
包括的支援体制とは?
包括的支援体制とは、住民が抱える複雑な生活課題に対して、高齢者、障害者、子ども、生活困窮などの分野を越えて、必要な支援につなげる体制のことです。
社会福祉法では、地域福祉の推進と関係して位置づけられています。たとえば、介護、子育て、貧困、孤立などが重なった場合に、ひとつの制度だけでなく、関係機関や地域住民が連携して支える仕組みとして理解しましょう。
保育士試験で覚えるポイント
包括的支援体制は、地域共生社会、地域福祉計画、重層的支援体制整備事業などと関連して整理すると覚えやすい用語です。
包括的支援体制は、制度ごとの縦割りを越えて、地域住民の複雑・複合化した生活課題を受け止め、関係機関が連携して支援するための仕組みです。例えば、高齢の親の介護、成人した子のひきこもり、生活困窮が同じ世帯で重なっている場合に、一つの分野だけで対応せず、必要な支援を組み合わせます。
類似する用語は、次のように「理念・計画・体制・事業」で区別すると分かりやすくなります。
| 用語 | 位置づけ | 簡潔な内容 |
|---|---|---|
| 地域共生社会 | 目指す理念 | 年齢、障害の有無、生活状況などにかかわらず、住民が支え合いながら地域で暮らせる社会 |
| 地域福祉計画 | 自治体の設計図 | 地域の福祉課題を把握し、相談支援、社会参加、見守り、福祉サービスの利用促進などをどのように整備するか定める計画 |
| 包括的支援体制 | 地域につくる仕組み | 相談者の属性や相談内容を限定せずに受け止め、住民や複数の支援機関が連携して必要な支援を提供する体制 |
| 重層的支援体制整備事業 | 体制をつくる具体的事業 | 市町村が、包括的相談支援、参加支援、地域づくり、多機関協働、アウトリーチ等を通じた継続的支援を一体的に行う事業 |
流れで表すと、地域共生社会が目標、地域福祉計画が設計図、包括的支援体制が地域につくる仕組み、重層的支援体制整備事業がその仕組みを整える具体的な手段です。
試験では、重層的支援体制整備事業だけが包括的支援体制を整備する唯一の方法ではない点にも注意します。同事業は、社会福祉法に設けられた市町村が実施できる事業であり、包括的支援体制を整備するための手段の一つです。
包括的支援体制の○×クイズ
問題
包括的支援体制は、高齢者福祉だけを対象とし、子どもや障害者、生活困窮者への支援とは関係しない仕組みである。○か×か。
解答を見る
解答
×
解説
包括的支援体制は、高齢者だけでなく、子ども、障害者、生活困窮者などの生活課題を分野横断的に受け止める考え方です。地域で必要な支援につなぐ点が重要です。
関連用語
包括的支援体制を理解するには、地域福祉計画、地域共生社会、重層的支援体制整備事業をあわせて確認すると整理しやすくなります。地域の中で、複数の課題を抱える人や世帯を支える仕組みとして関連づけて学びましょう。






