子ども・子育て支援事業計画は、地域の教育・保育と子育て支援を必要量に応じて整備するための計画です。
保育士試験の社会福祉では、根拠法や策定主体をほかの福祉計画と区別する問題が出ています。独学の勉強で混同しやすい5年の計画期間と中間見直しの考え方まで、過去問を踏まえて整理します。
子ども・子育て支援事業計画とは?
子ども・子育て支援事業計画は、子ども・子育て支援法に基づき、国の基本指針に即して地方自治体が策定する計画です。市町村は「市町村子ども・子育て支援事業計画」、都道府県は「都道府県子ども・子育て支援事業支援計画」を策定します。
どちらも策定は義務で、5年を一期とし、教育・保育や地域子ども・子育て支援事業の量の見込み、提供体制、実施時期などを定めます。
子ども・子育て支援法は、子ども・子育て支援に関する給付や事業、自治体の計画などを定める法律です。この法律などに基づいて運営される仕組み全体が子ども・子育て支援制度であり、その中で市町村が地域のニーズに応じて行う具体的な事業群が地域子ども・子育て支援事業です。

地域子ども・子育て支援事業は、市町村が「市町村子ども・子育て支援事業計画」に従い、地域の子どもと子育て家庭を支える事業群です。
| 事業名 | 主な対象・利用場面 | 概要 |
|---|---|---|
| 利用者支援事業 | 子育て家庭全般 | 教育・保育施設や子育て支援サービスについて相談に応じ、情報提供、助言、関係機関との連絡調整を行う |
| 地域子育て支援拠点事業 | 主に乳幼児と保護者 | 親子が交流できる場所を設け、子育て相談、情報提供、講習などを行う |
| 一時預かり事業 | 家庭での保育が一時的に難しい乳幼児 | 保護者の用事、病気、育児疲れなどの際に、保育所や認定こども園などで一時的に預かる |
| 延長保育事業 | 通常の保育時間を超えて保育が必要な子ども | 保護者の就労などに対応し、保育所等の通常の利用時間を超えて保育する |
| 病児保育事業 | 病気中・病気の回復期にある子ども | 保護者が家庭で保育できない場合に、病院・保育所等の専用スペースなどで一時的に預かる |
| 放課後児童健全育成事業 | 保護者が昼間家庭にいない小学生 | 放課後や学校休業日に、放課後児童クラブで遊びと生活の場を提供する |
| 乳児家庭全戸訪問事業 | 原則として生後4か月までの乳児がいる全家庭 | 家庭を訪問し、育児相談、子育て情報の提供、乳児・保護者の状況や養育環境の把握を行う。「こんにちは赤ちゃん事業」とも呼ばれる |
| 養育支援訪問事業 | 養育上の支援が特に必要な家庭 | 保健師、助産師、保育士などが家庭を訪問し、養育について専門的な相談、指導、助言を行う |
| 子育て短期支援事業 | 保護者の病気、育児疲れなどで一時的に養育が難しい子ども | 児童養護施設、乳児院、里親などで、短期間または夜間に子どもを預かり、必要な支援を行う |
| 子育て援助活動支援事業 | 子育ての援助を受けたい人・行いたい人 | 会員同士で送迎や一時預かりなどを助け合う仕組み。ファミリー・サポート・センター事業とも呼ばれる |
保育士試験で覚えるポイント
令和8年 保育士試験(前期・地域限定)問題 社会福祉 問17では、市町村子ども・子育て支援事業計画と、その根拠となる子ども・子育て支援法の組み合わせが問われました。
| 計画 | 策定主体 | 根拠条文 | 策定・期間 |
|---|---|---|---|
| 市町村子ども・子育て支援事業計画 | 市町村 | 子ども・子育て支援法第61条 | 策定義務・5年を一期 |
| 都道府県子ども・子育て支援事業支援計画 | 都道府県 | 子ども・子育て支援法第62条 | 策定義務・5年を一期 |
「5年」は計画期間であり、途中の見直しを常に義務づける年限ではありません。ただし、量の見込みと実際の利用状況などに大きな差が生じた場合は、5年間の中間年を目安として必要な見直しを行います。つまり、5年ごとの計画作成は義務、中間年の変更は必要性に応じて行うと区別しましょう。
子ども・子育て支援事業計画の○×クイズ
問題
市町村子ども・子育て支援事業計画は、市町村が任意に策定する3年を一期とした計画である。○か×か。
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解答
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解説
市町村には計画の策定義務があり、計画期間は5年を一期とします。根拠は子ども・子育て支援法第61条です。
関連用語
計画の法的な位置づけを理解するには、「子ども・子育て支援法」「子ども・子育て支援制度」「地域子ども・子育て支援事業」もあわせて確認しましょう。法律、制度、具体的な事業という順に整理すると関係がつかみやすくなります。




