ケアマネージャーは、介護サービスを利用者につなぐ調整役です。ただし、業務独占資格なのか、すべての高齢者施設に必要なのかは混同しやすいところです。
社会福祉分野の保育士試験対策として、独学で勉強する受験生に向け、正式名称や配置義務、ケアプランとの関係を過去問の論点とともに整理します。
ケアマネージャーとは?
ケアマネージャーは、介護保険法上の正式名称を「介護支援専門員」といい、厚生労働省では「ケアマネジャー」と表記されます。一定の実務経験を経て試験と実務研修を修了し、都道府県の登録を受け、介護支援専門員証の交付を受けた人です。
利用者・家族の相談、心身や生活環境のアセスメント、ケアプランの作成、事業者や医療機関との連絡調整、サービス開始後のモニタリングなどを行います。介護を直接行うことより、必要な支援を組み合わせて管理することが中心です。
保育士試験で覚えるポイント
令和2年 保育士試験(後期)問題 社会福祉 問8では、児童相談所に介護支援専門員を配置するという選択肢が出されました。これは誤りであり、介護支援専門員は主として介護保険制度における高齢者等の支援に関わります。
ケアマネージャーは、医師などのように特定の業務全般を資格者だけに認める業務独占資格ではありません。利用者が居宅サービス計画を自ら作成することも可能です。
一方、介護保険制度上の指定事業所・施設では、人員基準によって介護支援専門員の配置や計画作成への関与が義務付けられています。つまり、業務独占資格ではないものの、一定の事業所・施設に置くことが求められる必置的な専門職と整理できます。
配置義務については複雑で、全て覚えることは非常に困難です。原則として、以下の施設にはケアマネージャーが配置されていると考えてよいでしょう。
| 事業所・施設等 | 通常の配置基準 | 無配置となる例外 |
|---|---|---|
| 指定居宅介護支援事業所 | 常勤の介護支援専門員を1人以上配置 | 介護支援専門員そのものを置かなくてよい例外はない |
| 指定介護老人福祉施設(通常の特別養護老人ホーム) | 介護支援専門員を1人以上配置。原則として常勤・専従 | この施設区分には無配置の例外はない。施設内の他職務との兼務は可能 |
| 介護老人保健施設 | 通常型は常勤・専従の介護支援専門員を1人以上配置 | サテライト型小規模老健では、本体の老健・介護医療院の介護支援専門員により適切に対応できれば、サテライト側に置かないことができる |
| 介護医療院 | 通常型は常勤・専従の介護支援専門員を1人以上配置 | 定員19人以下の併設型小規模介護医療院は「実情に応じた適当数」とされ、一律の1人以上という基準が適用されない |
| 特定施設入居者生活介護 | 介護支援専門員である計画作成担当者を1人以上配置 | 無配置の例外はない。処遇に支障がなければ他職務との兼務は可能 |
| 小規模多機能型・看護小規模多機能型居宅介護 | 本体事業所には、所定の研修を修了した介護支援専門員を配置 | サテライト型では、本体の介護支援専門員が居宅サービス計画を適切に作成できれば、研修修了者を置くことで介護支援専門員を置かないことができる |
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 計画作成担当者を置き、通常はそのうち1人以上を介護支援専門員とする | 併設する小規模多機能型等の介護支援専門員と連携できる場合や、サテライト型で研修修了者を置く場合は、事業所内に介護支援専門員を置かないことができる |
| 地域包括支援センター | 通常は保健師等・社会福祉士等・主任介護支援専門員等を各1人配置 | 小規模地域の特例や、複数センターを一つの区域として3職種を配置する仕組みがあるため、個々のセンターに主任介護支援専門員等がいない場合がある |
すべての老人ホームに配置義務があるわけではありません。例えば、介護保険上の特定施設に指定されていない住宅型有料老人ホームには、その住まいであることだけを理由とする介護支援専門員の配置義務はありません。また、訪問介護事業所や通所介護事業所にも、それぞれのサービスを提供するだけであれば配置は必須ではありません。
ケアマネージャーの○×クイズ
問題
ケアマネージャーは業務独占資格ではないが、指定居宅介護支援事業所や介護保険施設などでは、法令上の人員基準により配置が求められる専門職である。○か×か。
解答を見る
解答
○
解説
ケアプラン作成のすべてが一般的な業務独占とされているわけではありませんが、指定事業所や施設では介護支援専門員の配置・担当が基準として定められています。
関連用語
ケアマネージャーが作成・管理する「ケアプラン」、支援の出発点となる「要介護認定」、資格や配置の根拠となる「介護保険法」もあわせて確認しましょう。







