待機児童は、保育士試験の社会福祉や子ども家庭福祉で、保育所等利用、少子化対策、子育て支援政策とあわせて問われやすい用語です。
独学で勉強する受験生向けに、意味と出題ポイントを簡潔に整理します。
待機児童とは?
待機児童とは、保育の必要性が認められ、保護者が保育所等の利用を希望しているにもかかわらず、定員や地域の受け皿不足などにより保育所等の利用できていない児童を指します。
つまり、単に「保育園に入っていない子」ではなく、保育を必要として申し込んでいるのに利用できない状態がポイントです。
共働き世帯の増加や都市部の保育需要と関係して理解すると覚えやすいです。
保育士試験で覚えるポイント
過去問では、待機児童という用語そのものよりも、保育所等の利用児童数、年齢別の利用状況、待機児童数の推移など、統計資料を読み取る形で問われることがあります。
たとえば、令和6年保育士試験(前期)「保育原理」問20では、年齢区分別の保育所等利用者数と待機児童数に関する統計の読み取りが出題されています。
こども家庭庁が公表した、各年4月1日時点の待機児童数の推移は次のとおりです。
| 調査時点 | 待機児童数 | 前年からの増減 |
|---|---|---|
| 2017(平成29)年 | 26,081人 | 2,528人増 |
| 2018(平成30)年 | 19,895人 | 6,186人減 |
| 2019(平成31)年 | 16,772人 | 3,123人減 |
| 2020(令和2)年 | 12,439人 | 4,333人減 |
| 2021(令和3)年 | 5,634人 | 6,805人減 |
| 2022(令和4)年 | 2,944人 | 2,690人減 |
| 2023(令和5)年 | 2,680人 | 264人減 |
| 2024(令和6)年 | 2,567人 | 113人減 |
| 2025(令和7)年 | 2,254人 | 313人減 |
待機児童数は、2017(平成29)年の26,081人をピークに8年連続で減少し、2025(令和7)年には2,254人となりました。ピーク時の10分の1以下まで減少しています。
2025年の待機児童を年齢別に見ると、0歳児が164人、1・2歳児が1,877人、3歳以上児が213人です。1・2歳児が全体の約83%を占めているため、待機児童は低年齢児に集中している点も押さえておきましょう。
ただし、待機児童数は、保育所等を希望しても利用できなかったすべての児童を表す数字ではありません。特定の保育所等だけを希望している場合、地方自治体独自の保育事業を利用している場合、求職活動を休止している場合、育児休業からの復職意思が確認できない場合などは、一定の条件により待機児童数から除かれます。
全国の待機児童数は大きく減少していますが、2025年にも211市区町村で待機児童が発生しています。保育士不足、地域ごとの保育需要の偏り、年齢別の受け皿不足などが原因となるため、全国の利用定員に余裕があっても、地域や年齢によって待機児童が生じることがあります。
試験対策では、個々の数字をすべて暗記するよりも、「2017年をピークに大幅な減少傾向にある」「1・2歳児の割合が高い」「地域・年齢・保育人材による受け皿とのミスマッチがある」「統計上の待機児童には除外される児童がいる」という点を押さえましょう。
待機児童の○×クイズ
問題
待機児童は、保育所等の利用を希望していない家庭の児童も含めて数える。○か×か。
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解説
待機児童は、保育の必要性があり、保育所等の利用を申し込んでいるにもかかわらず利用できない児童を指します。希望していない児童を広く含めるものではありません。
関連用語
待機児童を理解するには、保育の受け皿整備に関わる「子ども・子育て支援法」や、保育所等の利用と関係する「地域型保育給付」をあわせて確認すると整理しやすくなります。
また、少子化対策の流れとして「新子育て安心プラン」と関連づけると、政策の背景も見えやすくなります。






