社会保障給付費は、保育士試験の社会福祉分野で、社会保障制度の全体像を理解するために重要な用語です。
独学で勉強する際は、社会保険や公的扶助などの制度が、どのような給付として支出されているのかを意識しましょう。
社会保障給付費とは?
社会保障給付費とは、年金、医療、介護、福祉サービス、生活保護など、社会保障制度によって国民に給付される費用です。
社会保障制度は、社会保険、公的扶助、社会福祉、公衆衛生及び医療などに分けて整理されますが、社会保障給付費はそれらの制度を通じて実際に支出された給付を大きく把握するための指標です。
部門別には、年金、医療、福祉その他(介護、生活保護、障害福祉サービス、子育て給付、社会手当など)などで整理されます。
社会手当とは、子育て、ひとり親、障害などの特定の生活上の必要に対して、本人の保険料納付を条件とせず、金銭を支給する制度の総称です。
代表例には、児童手当、児童扶養手当、特別児童扶養手当、障害児福祉手当、特別障害者手当などがあります。
保育士試験で覚えるポイント
令和3年 保育士試験(後期)及び国家戦略特別区域限定保育士試験問題 社会福祉 問7では、平成30年度社会保障費用統計をもとに、社会保障給付費の総額、部門別割合、社会保障財源などが問われました。
試験対策では、社会保障給付費は社会保障の支出全体を示す指標であり、部門別では「年金」「医療」「福祉その他」に分けて考えることを押さえましょう。
2024年度の社会保障給付費は以下の通りです。
| 部門 | 給付費 | 構成割合 | 前年度比 |
|---|---|---|---|
| 年金 | 57兆8,528億円 | 41.8% | 2.6%増 |
| 医療 | 44兆8,055億円 | 32.4% | 1.9%減 |
| 福祉その他 | 35兆6,436億円 | 25.8% | 6.2%増 |
| 合計 | 138兆3,019億円 | 100.0% | 2.0%増 |
| 介護対策(再掲) | 12兆63億円 | 8.7% | 3.2%増 |
| 指標 | 数値 |
| 国民1人当たり | 111万7,100円 |
| 国内総生産(GDP)に対する割合 | 21.53% |
| 前年度からの増加額 | 2兆6,703億円 |
最も割合が大きいのは年金で、次いで医療、福祉その他となっています。「福祉その他」には、介護保険、障害福祉サービス、児童手当、教育・保育給付、生活保護のうち医療扶助以外の給付などが含まれます。
財源では、社会保険料が83兆426億円で全体の53.3%を占め、最も大きくなっています。次いで、税金を原資とする公費負担が58兆4,059億円で37.5%、年金積立金などの資産収入が7兆3,940億円で4.7%、その他が6兆8,471億円で4.4%です。
なお、社会保障財源には給付費だけでなく、管理費や施設整備費などに充てられる財源も含まれるため、社会保障給付費の総額とは一致しません。
社会保障給付費の○×クイズ
問題
社会保障給付費は、年金、医療、福祉その他など、社会保障制度を通じて国民に給付される費用を把握するための指標である。○か×か。
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解答
○
解説
社会保障給付費は、社会保障制度による給付の総額を示す用語です。年金や医療だけでなく、福祉その他の給付も含めて、社会保障全体の支出を理解するために使われます。
関連用語
社会保障給付費を理解するには、社会保険、公的扶助、社会手当をあわせて確認すると整理しやすくなります。社会保障制度の全体像を、財源や制度名だけでなく、実際にどのような給付として支出されるのかという視点で学びましょう。






