年金保険は、老後のためだけの制度ではなく、障害や死亡による生活上のリスクにも備える社会保険です。
保育士試験の社会福祉対策では、独学で勉強するときも、国民年金と厚生年金の階層、第1号から第3号までの被保険者、3種類の基礎年金を過去問と結び付けて覚えましょう。
年金保険とは?
年金保険は、年を重ねて働く収入が減ったとき、障害を負ったとき、家計を支えていた人が亡くなったときに、本人や遺族へ年金を給付する社会保険です。
日本の公的年金は、国民年金(基礎年金)を1階部分とし、会社員や公務員などが加入する厚生年金を2階部分として上乗せする構造です。保険料を中心に、国庫負担や積立金も用いて、世代全体で生活上のリスクを支えています。
保育士試験で覚えるポイント
令和4年 保育士試験(前期)問題 社会福祉 問9では、国民年金の被保険者区分や老齢基礎年金の支給開始年齢が問われました。令和6年 保育士試験(前期)問題 社会福祉 問7では、国民年金の給付として、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金があることが問われています。
老齢基礎年金は原則として65歳から支給され、障害基礎年金は一定の障害状態になった場合、遺族基礎年金は加入者などが亡くなった場合に一定の要件を満たす遺族へ支給されます。「年金は高齢者だけを対象とする制度ではない」と理解することが重要です。
公的年金の被保険者区分は、次のように整理できます。
| 区分 | 主な該当者 | 加入する公的年金 | 保険料の負担 |
|---|---|---|---|
| 第1号被保険者 | 日本国内に住む20歳以上60歳未満の自営業者、学生、無職の人など | 国民年金のみ(1階部分) | 定額の国民年金保険料を本人が納付する。免除・猶予制度がある |
| 第2号被保険者 | 会社員や公務員などの厚生年金加入者 | 国民年金(1階部分)と厚生年金(2階部分) | 厚生年金保険料を本人と事業主が折半する |
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者 | 国民年金のみ(1階部分) | 本人による個別の保険料納付はなく、第2号被保険者が加入する制度全体で負担する |
企業年金やiDeCoなどの私的年金は、任意で上乗せする3階部分とされ、公的年金の二階建て構造とは区別します。
年金保険と他の主な社会保険との違いも確認しておきましょう。
| 社会保険 | 対象の事象 | 主な給付内容 |
|---|---|---|
| 年金保険 | 老齢、障害、死亡 | 本人や遺族の生活を支える継続的な現金給付 |
| 医療保険 | 病気、けが、出産 | 医療費の給付や傷病手当金など |
| 介護保険 | 要介護・要支援状態 | 訪問介護や通所介護などの介護サービス |
| 雇用保険 | 失業、休業、雇用の継続が難しい状態 | 求職者給付、育児休業給付など |
| 労災保険 | 業務上・通勤途中の負傷、疾病、障害、死亡 | 治療、休業、障害、遺族などに対する給付 |
年金保険の特徴は、老齢だけでなく障害や死亡にも備え、本人や遺族の生活を長期的な現金給付で支える点です。
年金保険の○×クイズ
問題
年金保険では、厚生年金に加入する第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者は、第1号被保険者となり、自分で国民年金保険料を納める。○か×か。
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解答
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解説
この配偶者は、要件を満たせば第3号被保険者となり、本人が国民年金保険料を個別に納める必要はありません。第1号被保険者は、自営業者や学生、無職の人などです。
関連用語
年金保険の仕組みを理解するには、1階部分の国民年金、2階部分の厚生年金、両者を含む社会保険の全体像を続けて確認すると整理しやすくなります。





