厚生年金は、会社員や公務員などの生活を老齢・障害・死亡という場面で支える公的年金です。
保育士試験の社会福祉対策を独学で勉強する方に向けて、国民年金との2階建て構造や保険料の負担方法を確認し、老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金との違いを過去問と比較表で整理します。
厚生年金とは?
厚生年金(厚生年金保険)は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入する公的年金です。日本の公的年金を2階建てで考えると、国民年金が1階、厚生年金が2階に当たります。
保険料は給与と賞与を基に計算され、事業主と被保険者が原則として半分ずつ負担します。加入期間や報酬に応じた老齢厚生年金のほか、一定の要件を満たすと障害厚生年金や遺族厚生年金も支給されます。
保育士試験で覚えるポイント
令和4年 保育士試験(前期)問題 社会福祉 問9では、国民年金の第2号被保険者に扶養される配偶者が、第3号被保険者となることが論点になりました。厚生年金の加入者は国民年金の第2号被保険者でもあり、基礎年金に厚生年金が上乗せされる「2階建て」の位置づけです。
国民年金の被保険者区分
| 区分 | 主な対象 | 保険料の納め方 |
|---|---|---|
| 第1号被保険者 | 自営業者、学生、無職の人など、原則20歳以上60歳未満で第2号・第3号に該当しない人 | 自分で国民年金保険料を納付する |
| 第2号被保険者 | 会社員、公務員、私立学校教職員などの厚生年金加入者 | 厚生年金保険料として給与から控除され、事業主と本人が原則折半する |
| 第3号被保険者 | 第2号被保険者に扶養される、原則20歳以上60歳未満の配偶者 | 本人が国民年金保険料を直接納める必要はない |
一般に「自営業者は第1号、会社員は第2号、会社員に扶養される配偶者は第3号」と説明される場合は、国民年金の区分を指しています。
厚生年金の被保険者区分
厚生年金加入者は、勤務先によってさらに4種類に分けられます。
| 区分 | 主な対象 |
|---|---|
| 第1号厚生年金被保険者 | 民間企業の会社員 |
| 第2号厚生年金被保険者 | 国家公務員 |
| 第3号厚生年金被保険者 | 地方公務員 |
| 第4号厚生年金被保険者 | 私立学校の教職員 |
例えば、民間企業の会社員は、国民年金では第2号被保険者、厚生年金では第1号厚生年金被保険者です。番号が一致するわけではありません。
| 職業・職種 | 国民年金の区分 | 厚生年金の区分 |
|---|---|---|
| 自営業者・学生など | 第1号 | 加入なし |
| 民間企業の会社員 | 第2号 | 第1号厚生年金 |
| 国家公務員 | 第2号 | 第2号厚生年金 |
| 地方公務員 | 第2号 | 第3号厚生年金 |
| 私立学校教職員 | 第2号 | 第4号厚生年金 |
| 厚生年金加入者に扶養される配偶者 | 第3号 | 加入なし |
保育士試験では、まず国民年金の第1号・第2号・第3号の違いを優先して覚え、厚生年金の第1号~第4号は勤務先による区分だと整理すると分かりやすくなります。
会社員・公務員などが加入し、保険料を事業主と被保険者が分担する点も覚えましょう。
| 制度・年金 | 主な対象 | ポイント |
|---|---|---|
| 厚生年金 | 会社員・公務員など | 公的年金の2階部分。保険料は報酬に応じ、事業主と被保険者が負担 |
| 国民年金 | 原則として国内に住む20歳以上60歳未満の人 | 全国民共通の1階部分 |
| 老齢基礎年金 | 受給資格期間を満たした人 | 老齢を理由に、原則65歳から支給 |
| 障害基礎年金 | 一定の障害状態にある人 | 障害等級1級・2級などが要件 |
| 遺族基礎年金 | 子のある配偶者または子 | 国民年金の被保険者などの死亡が支給事由 |
厚生年金からは、支給理由に応じて老齢厚生年金・障害厚生年金・遺族厚生年金が支給されます。
厚生年金の○×クイズ
問題
厚生年金は、自営業者や学生を含む日本国内の20歳以上60歳未満のすべての人が、職業にかかわらず加入する制度である。○か×か。
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解答
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解説
これは国民年金の説明です。厚生年金には、適用事業所で働き、加入要件を満たす会社員や公務員などが加入します。
関連用語
老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金をあわせて確認しましょう。それぞれの支給理由を押さえたうえで、基礎年金に厚生年金が上乗せされる仕組みを整理すると理解が深まります。

