慈善組織協会は、保育士試験の社会福祉分野で、イギリスの社会福祉史や相談援助の源流として押さえたい用語です。
独学で勉強する際は、セツルメント運動との違いを意識すると整理しやすくなります。
慈善組織協会とは?
慈善組織協会とは、19世紀後半のイギリスで、ばらばらに行われていた民間慈善活動を整理し、重複支援や無計画な救済を防ごうとした組織です。
英語ではCharity Organization Society、略してCOSと呼ばれます。家庭を訪問して生活状況を調査し、個別に援助方針を考える方法が重視され、のちのケースワーク発展につながった点が重要です。
保育士試験で覚えるポイント
慈善組織協会は、イギリスの社会福祉史で頻出の用語です。
試験では、貧困問題への対応として「個別訪問・調査・援助の組織化」を重視した点を押さえましょう。セツルメント運動が貧困地域に住み込んで生活改善や地域支援(コミュニティワーク)を行ったのに対し、慈善組織協会は個別の家庭調査や援助調整に特徴があります。相談援助技術の歴史と結びつけて覚えると理解しやすいです。
| 年代 | 法律・運動 | 主な特徴 | 試験での位置づけ |
|---|---|---|---|
| 1601年 | エリザベス救貧法(旧救貧法) | 救貧行政を教区単位で実施し、救貧税を財源とした。貧民を労働能力の有無などで分け、就労、扶養、児童の徒弟奉公などを行った | 公的な救貧制度を全国的に整備した法律 |
| 1834年 | 新救貧法 | 複数の教区を救貧連合にまとめ、中央集権的な管理を強化した。救済を原則として劣悪な環境の労役場で行う院内救済とし、救済を受ける者の生活を最下層の労働者より低くする「劣等処遇の原則」を採用した | 貧困を本人の責任とみる考えが強く、救済を抑制した制度 |
| 1869年 | 慈善組織協会(COS) | 慈善団体間の連絡調整、重複救済の防止、家庭訪問による調査などを行った。友愛訪問員が個人や家庭の状況を把握し、個別に援助した | ケースワークの源流。後にメアリー・リッチモンドが理論化・体系化 |
| 1884年 | セツルメント運動 | トインビーホールを代表例として、知識人や学生が貧困地域に住み、住民と生活を共にしながら、教育、文化活動、生活環境の改善、社会改革に取り組んだ | コミュニティワークやグループワークの源流 |
流れは、公的救貧制度の整備 → 救済の抑制と労役場中心の制度 → 個人・家庭への援助 → 地域全体への働きかけと整理すると理解しやすくなります。
ただし、COSとセツルメント運動は活動の一部が重なります。試験対策では、基本的に「COS=ケースワーク」「セツルメント運動=コミュニティワーク・グループワーク」と区別します。
慈善組織協会の○×クイズ
問題
慈善組織協会は、民間慈善活動を組織化し、家庭訪問や調査を通じて個別援助を行ったことから、ケースワークの発展に影響を与えた。○か×か。
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解答
○
解説
慈善組織協会は、支援対象者の生活状況を調査し、援助を調整する方法を重視しました。この流れが、後の個別援助技術であるケースワークの発展につながったと整理されます。
関連用語
慈善組織協会を理解するには、セツルメント運動、コミュニティワーク、ケースワーク、救貧法をあわせて確認すると整理しやすくなります。個別援助の源流と、地域での生活改善をめざした運動の違いを意識して学びましょう。







