【保育士試験用語集】補助とは?社会福祉分野をわかりやすく解説

保育士試験対策用語集:補助

補助は、法定後見制度の後見・保佐・補助のうち、本人の判断能力が最も多く残っている人を対象とする類型です。

保育士試験の社会福祉では、本人同意の必要性や補助人の権限の範囲が重要です。独学でも区別できるよう、根拠法、類似制度、関連事業、時代背景、制度改正、過去問を整理します。

目次

補助とは?

補助は、法定後見制度の3類型の一つで、精神上の障害により物事を判断する能力が不十分な成年者を対象とします。

根拠は民法第15~18条、第876条の7・第876条の9です。家庭裁判所が補助開始を審判し、補助人を選任します。本人以外が申し立てる場合は本人の同意が必要です。

補助開始と同時に、本人が望む特定の法律行為について、補助人に同意権・取消権または代理権の一方もしくは両方を付与します。

日用品の購入など日常生活に関する行為は取り消せません。

保育士試験で覚えるポイント

補助は、2000(平成12)年4月の成年後見制度開始時に、旧禁治産・準禁治産制度では支援対象になりにくかった、比較的軽度の判断能力低下に対応するため新設されました。本人保護とともに、自己決定の尊重やノーマライゼーションを重視し、必要な範囲だけ権限を定める点が特徴です。

補助そのものは民法上の制度で、第一種・第二種社会福祉事業には分類されません。申立費用や補助人等の報酬を助成する成年後見制度利用支援事業は別の行政上の支援事業です。

日常生活自立支援事業は、福祉サービス利用援助事業に当たる第二種社会福祉事業ですが、補助人のような法定の取消権はありません。

2026(令和8)年6月には、将来、後見・保佐を廃止して補助へ一元化する改正法が公布されました。ただし、成年後見制度の見直し部分は施行前であり、施行までは後見・保佐・補助の3類型が現行制度です。

制度判断能力・開始方法本人同意主な権限
後見判断能力を欠くのが通常の状態。家庭裁判所が審判開始時の同意は不要成年後見人に広範な代理権と取消権がある。ただし、日常生活に関する行為は取り消せない
保佐判断能力が著しく不十分。家庭裁判所が審判開始時の同意は不要。代理権付与には本人の同意が必要重要な法律行為について同意権・取消権がある。審判により特定の代理権を付与できる
補助判断能力が不十分。家庭裁判所が審判開始、同意権・代理権の付与に本人の同意が必要審判で定めた特定の行為について、同意権・取消権または代理権を付与できる
任意後見判断能力が十分なうちに公正証書で契約本人が契約内容を決める契約で定めた範囲の代理権があるが、法定の取消権はない

令和6年 保育士試験(前期)問題 社会福祉 問14では、補助人を家庭裁判所が選任することや、成年後見制度が2000年4月に始まったことが問われました。

令和5年 保育士試験(後期)問題 社会福祉 問14では、成年後見制度の根拠が社会福祉法ではないことや、法定後見制度が後見・保佐・補助の3類型からなることが論点となりました。これらは改正法施行前の3類型を前提とした出題です。

補助の○×クイズ

問題
補助開始の審判を本人以外の者が申し立てる場合には、本人の同意が必要である。○か×か。

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解答
○

解説
補助は本人の自己決定を重視する制度であり、本人以外による補助開始の申立てには本人の同意が必要です。同意権や代理権を付与する審判についても、本人の同意が求められます。

関連用語

補助の位置づけを理解するには、上位概念である法定後見制度と、判断能力の低下がより重い場合の保佐・後見を確認しましょう。本人が判断能力のあるうちに契約する任意後見制度や、契約によって福祉サービスの利用援助や金銭管理を行う日常生活自立支援事業との違いも重要です。

参考文献

くっしー
この記事の執筆者
はじめての保育士試験の「社会福祉」と「こども家庭福祉」で撃沈した人。普段は歯科医師として働きながら、育児をしています。
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