生業扶助は、生活保護を受ける人の就労や自立につながる費用を支える扶助です。
保育士試験の社会福祉対策を独学で勉強する方に向けて、技能習得・就職準備・高等学校等の就学費用との関係や、生活扶助・教育扶助との違いを、過去問の論点に沿ってわかりやすく整理します。
生業扶助とは?
生業扶助とは、生活保護法に基づき、生業に必要な資金・器具・資料、技能の習得、就労のために必要な費用を支える扶助です。収入の増加または自立の助長が見込まれる場合に行われ、高等学校等に就学するための費用も対象に含まれます。
高校については高等学校等就学費として、学用品費、教材費、学級費、通学交通費、入学考査料、入学料、制服などの入学準備金が支給対象になります。
授業料も公立高校相当額まで対象になり得ますが、高等学校等就学支援金などで賄われる部分は重ねて支給されません。小・中学校の費用が教育扶助であるのに対し、高校の費用は生業扶助である点が試験上重要です。
一方、大学・短期大学・専門学校などの学費は、原則として生業扶助から支給されません。生活保護世帯の子どもが大学等へ進学する場合は、通常、進学者だけを生活保護の対象世帯から外す世帯分離を行い、授業料等減免、給付型奨学金、貸与型奨学金などを利用します。
世帯分離は、必ず別居するという意味ではなく、同居したままでも生活保護の計算上は別世帯として扱う仕組みです。
保育士試験で覚えるポイント
令和5年 保育士試験(後期)問題 社会福祉 問5では、生活保護法第11条の8種類の保護として、生活・教育・住宅・医療・介護・出産・生業・葬祭扶助を区別できるかが問われました。
生業扶助では、就労に必要な技能の習得や器具等に加え、高等学校等の就学費用が含まれる点が重要です。教育扶助は義務教育、生業扶助は就労・自立につながる費用、と目的で比較しましょう。
| 扶助 | 主な内容 | 給付方法の整理 |
|---|---|---|
| 生活扶助 | 衣食、光熱費など日常生活に必要な費用 | 原則、金銭給付 |
| 教育扶助 | 義務教育に必要な学用品、通学用品、給食など | 原則、金銭給付 |
| 住宅扶助 | 家賃、地代、住宅補修など | 原則、金銭給付 |
| 医療扶助 | 診察、薬剤、治療など | 原則、現物給付 |
| 介護扶助 | 介護サービスなど | 原則、現物給付 |
| 出産扶助 | 分べんなど出産に関する費用 | 原則、金銭給付 |
| 生業扶助 | 生業、技能習得、就労に必要な費用など | 原則、金銭給付 |
| 葬祭扶助 | 葬祭に必要な費用 | 原則、金銭給付 |
生業扶助の○×クイズ
問題
生業扶助は、就労に必要な技能の習得や就職のために必要な費用などを対象とし、収入の増加または自立の助長が見込まれる場合に行われる。○か×か。
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解答
○
解説
生業扶助は、生業に必要な資金・器具・資料、技能の習得、就労に必要なものを対象とし、就労や自立につながることが要件です。
関連用語
生業扶助との違いを明確にするには、生活扶助・教育扶助・住宅扶助も確認しましょう。日常生活費、義務教育費、就労・自立のための費用、住居費という目的別に整理すると、各扶助を区別しやすくなります。








